前回の記事でご紹介しましたが、自分でカチャカチャスリーブを交換してツアーAD DI-5Xにリシャフトをしました。
ツアーAD DI-5X交換後、初めて行ったラウンドで、どんなヘッドがDI-5Xに合うのかヘッドを交換しながらティーショットで使ってみたのでご紹介したいと思います。ここではタイトリストのドライバーヘッド、TS1とTS2を使って考察しました。
ツアーAD DI-5Xの適用ヘッドスピード
公式にはでていませんが、たくさんの情報と自分の経験と結果から考察したところ、DI-5Xの適用ヘッドスピードは44m/s前後(42~46m/s程度)くらいだと思っています。
ツアーAD DIの適用ヘッドスピードについてはこちらもご参考にどうぞ
>>ツアーAD DIが合う人はこんなタイプ
ちなみに私のヘッドスピードは44~45m/sですので、テスターとしてご参考になるかと思います。
比較に使用したタイトリストTS1とTS2のドライバーヘッドについて
タイトリストTS1のヘッドは、優しめでつかまりのいいヘッドなので、スライスなど右へのミスが出やすい人に向いています。低重心で球も上がりやすいヘッドです。
タイトリストTS2のヘッドは、TS1より実測で8g程度重く、フェードの出やすいヘッドです。ひっかけが怖い人向けといえます。
以下は今回使用したタイトリストTS1とTS2のドライバーヘッドに、ツアーAD DI-5Xのシャフトを組み合わせた時のスペックの比較です。
TS1 | TS2 | |
ロフト角 | 9.5 | 10.5 |
ヘッド容量 | 460cc | 460cc |
総重量 | 305g | 313g |
バランス | C8 | D2 |
長さ | 45インチ | 45インチ |
ロフト角についてですが、TS1は球が上がりすぎるので9.5度を選択しました。
ツアーAD DI-5XにタイトリストTS1とTS2のドライバーヘッドでテストした結果
1ラウンド18ホールで、ショートホールの4ホールを抜いて、ドライバーは14ホール使えるので、TS1とTS2を7ホールづつ使ってテストしました。
TS1とTS2を使うホールをOUTとINで分けると、昼食の関係とか気温などの天候、身体の温まり具合や疲労で条件が変わるので、できるだけ平等な比較になるように、少々面倒でしたが1ホールづつカチャカチャでTS1とTS2を付け替えて、ホールごと交互に使用しました。2サムで一緒にこのテストにお付き合い頂いた友人に感謝です。
これから各ヘッドでの7本の弾道の結果を絵にして掲載しますが、7本すべて載せるとごちゃごちゃして分かりにくかったので、代表的な弾道3つづつをご紹介します。
まずは、タイトリストTS1ドライバーヘッドと、ツアーAD DI-5Xでティーショットを打った結果です。
特徴的なのは、かなり安定していることでした。少しつかまりすぎることもありましたが、ほぼ真っすぐのドローかフェードでした。ドローもフェードも両方出るのは、重量305g・バランスC8と少し軽いためかもしれません。
次は、タイトリストTS2ドライバーヘッドと、ツアーAD DI-5Xでティーショットを打った結果です。
こちらの特徴としては、基本的にはフェード系の弾道ですが、突如曲がり幅の大きなスライスが出ることです。OBも1度ありました。
テストの結果|ツアーAD DI-5Xにはどのようなヘッドが合うのか
まず言っておきたいのですが、ツアーAD DI-5Xはほんとに振りやすいシャフトです。今回がDI-5Xでの初めてのラウンドでしたが、後半9ホールになってから特に安心して思い切って振っていけるようになりました。そして振れば振るほど安定して気持ちよく振りぬけるので、これがほんとに自分に合ったシャフトなんだと思えました。元調子系が好きな人にはほんとにおススメするシャフトです。
さて本題に戻って、ツアーAD DI-5Xにはどのようなヘッドが合うかについてです。
ツアーAD DI-5Xのシャフトの特性としては、元よりの中調子と位置付けられていて、フェード系の球がでやすいとされています。元調子系のシャフトは手元側にしなりのポイントがくるので、極端に言えば後からヘッドが遅れてきてフェードがでやすくなります。通常、ボールを強くたたきにいくと左へのひっかけが出やすくなりますが、元調子のシャフトは左へのミスを抑える効果があるということになります。
打った球が右へ行くことを「逃がす」、左に行くことを「捕まえる」と言いますが、ツアーAD DIのシャフトは「逃がす」シャフトになるということです。
変わってヘッドの話しになりますが、タイトリストTS1は優しめで捕まりのいいヘッドです。ボールの右にヘッドを置いてアドレスすると、少しだけフェースがかぶる、いわゆるフックフェースの形状になっています。つまりTS1は「捕まえる」ヘッドというわけです。
今度はTS2ですが、これはTS1とは逆にフェードが出やすく右へのミスを許容する設計でつくられています。TS2は「逃がす」ヘッドというわけです。
ツアーAD DIが「逃がす」シャフトなので、これにTS2の「逃がす」ヘッドを組み合わせると、どうなるでしょうか。
テスト結果の弾道の絵の通り、うまくいけばフェード、ミスすると大きなスライスでOBもあるクラブになってしまいます。
曲がり幅が少なくとにかく真っすぐで安定したティーショットを求める方は、ツアーAD DIの「逃がす」シャフトに、TS1などの「捕まえる」ヘッドを組み合わせるといいです。
どのメーカーもたいてい、優しめのヘッドと、中上級者向けのヘッドの2種類は最低でもラインナップされています。
- 優しめのヘッド=「捕まえる」ヘッド
- 中上級者向けのヘッド=「逃がす」ヘッド
と思ってもらってほぼ間違いありません。
注意点としては、ツアーAD DIにドローを求めるのは難しいです。ツアーADのもちろんドローが出なくはないですが、安定してドローを打つためには捕まえるスイングを確立している上級者でないと難しいと思います。ドローを打ちたいなら「捕まえる」シャフトを選ぶことをおススメします。
まとめ
ツアーAD DI-5Xに合うヘッドは、次の通りです。
- フェード系を安定して打ちたい人: タイトリストTS2などの中上級者向け「逃がす」ヘッド
- 曲がり幅の少ないティーショットを打ちたい人: タイトリストTS1などの優しめの「捕まえる」ヘッド
- ドロー系を安定して打ちたい人: ツアーAD DIはおススメしません
いずれにしても、元調子系が好きな人にはすごくおススメするシャフトです。
ツアーAD DI-5XにTS1をつけたクラブが私の今後のエースドライバーになると確信しています。気持ちよく思い切って振れるからだと思いますが、飛距離も12月28日の最高気温9度の冬場ながら、240~250ヤード出ていて、左右のぶれの安定感もあり、たった1回のラウンドですが、確信がもてるほどほんとによかったです。