- スライスを直したいけどスイングがなかなか直らない。
- 今週末がコンペだから何とかスライスを強制したい。
- せっかくフィッティングまでして新しくドライバーを買ったのにスライスがでてしまう。
そんな悩みを抱えている方は、是非「カチャカチャ」の調整機能を試してみてください。
カチャカチャの調整だけでスライスが直るわけではありませんが、曲がりを減らすことはでき、OBの数も減ります。
現状が、軽く右に曲がるだけのフェードなのであれば、ドローになることも期待できます。
今回はカチャカチャの調整機能を使って、ドライバーのスライスを減らす方法についてご紹介したいと思います。
まずは・・カチャカチャって何?
もっといい名前がないのかなと思いながら、もう一般的な通称になっていますね。
「カチャカチャ」とは、ドライバーなどのウッド、ユーティリティ系のシャフトの先端(ヘッドのネック部分)についているクラブ調整機能のことです。
<タイトストのカチャカチャ部分>
カチャカチャでロフト角、ライ角、フェース角を調整することができます。
カチャカチャの調整機能でミスショットが”直る”わけではありませんが、左右の曲がりを減らしたり弾道の高さを変えたり球筋の調整が可能になる機能です。
ドライバーを購入した時の付属のレンチでシャフトの取り外し・取り付けを自分で行うことができ、スリーブのアルファベットや数字などの表記をメーカー公表の位置に合わせることで自由にロフト・ライ・フェース角を調整することができます。
カチャカチャの調整方法(タイトリストの場合)
下の写真はレンチでシャフトをヘッドから外したところです。
この部分をスリーブと言いますが、スリーブに記載されたアルファベットと数字をタイトリストから公表されている以下の表に合わせます。
例えば、「つかまりを良くして、高さも出したい」のであれば、「A-3」に合わせる、といった具合です。
アルファベットと数字を合わせたらヘッドに挿し戻します。
タイトリストの場合はヘッド側の丸いポッチにアルファベットと数字を合わせますが、各メーカーで必ずこの基準となる印がありますので、その印に合わせて、挿し戻してください。
挿し戻すときには、必ずトルクレンチから「カチッ」と音がするまで回してください。
”トルク”と名前が付いているのも締め具合(トルク)が強すぎず、弱すぎず一定の強さで締められるように考えられているからです。
以上がカチャカチャの調整方法です。
スライスを減らすカチャカチャのポジションとは?
ではいよいよ本題です。
カチャカチャの機能でスライスを減らすにはどのように調節したらよいか。
スリーブの構造上、ロフト角を増やすとフックフェースになります。
つまり、ロフト角を増やすようにカチャカチャを調整することで捕まりがよくなります。
9度のヘッドを10度や10.5度などに増やせば、スライスが減るということです。
また、ロフト角が増えることで縦のスピンが増え、結果、スライスの曲がりが小さくなるという効果もあります。
どういうことかと言うと、例えば、横80%縦20%のスライス回転がかかっていたものが縦が80%に増えれば、横は見かけ上20%に減るということです。
メーカー別 スライスが減るカチャカチャのポジション
ずばり、スライスを減らしたい方は、下記のポジションに調整してみてください。
テーラーメイド | HIGHER |
キャロウェイ | 上段リング:+2、下段リング:D |
PING | 大きい方のプラスマーク |
スリクソン | L +1 CL2 |
ブリジストン | LEFT |
タイトリスト | A3 |
このポジションにカチャカチャを調整し、今までと同じようにスイングしてみてください。
余計な意識を持つとかえって曲がります。逆に、どフックが出てしまうことも。
フェースの向きに今までと違和感を感じて慣れるのに何球か必要になるかもしれませんが、それでも段々と曲がりが小さくなってくるはずです。
ロフト角を増やすと捕まりが良くなるのはなぜ?
一見、ロフト角を増やすとフェースが開くようなイメージになりますが、それはシャフトがアイアンのようにヘッドに固定されている場合です。
カチャカチャの場合は、スリーブの構造上、ロフト角を上げようと思ったらシャフトを左から斜めに挿したような形になります。
要はハンドファーストのような状態です。
この状態から、シャフトをまっすぐに戻すとロフト角は増えていますよね。
この時、実はフェースは左を向いて(かぶって)しまうのです。
アイアンのようにネックが固定されている場合、シャフトが真っすぐなままロフト角を増やすにはフェースを回転させるしかないので、右を向いて開いてしまうのですが、スリーブの場合は、シャフトとヘッドに角度をつけることになるので逆の現象が起こるというわけです。
ロフト角が増えることで球が上がり過ぎるのが嫌な人は
①10.5度のヘッドでノーマルポジション
②9.5度のヘッドを1度上げた10.5度
上記2つは同じ10.5度ですが、カチャカチャでロフト角を増やすと捕まりが良くなるという理論からすると、全く別物になるわけです。
②の方が捕まりの良い、10.5度になります。
つまり、ロフトが増えるのが嫌な方は9.5度以下のロフト角の少ないヘッドを使って、カチャカチャでロフト角を増やすようにするといいです。
カチャカチャのレンチって他メーカーとの互換性はあるの?代用は可能?
下記のメーカーのカチャカチャについては試してみました。
- タイトリスト
- テーラーメイド
- キャロウェイ
- ブリジストン
- コブラ
- スリクソン
スリクソンだけが四角の形状で、他メーカーとの互換性なし。その他のメーカーは全て星形の形状で、レンチの代用可能です。
中古クラブを購入するときなど、レンチが付属していなくてもスリクソンのレンチでなければ今お持ちのもので代用可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ネットで見ていると、プロでも結構カチャカチャを利用して調整しているようです。
私はフックの高い球が出やすいのですが、スライスのパターンの逆を利用してロフト角を減らすことで捕まり具合を減らし、中弾道になるように調整しています。
みなさんも是非カチャカチャをフルに利用してみてはいかがでしょうか。